ゴルフ会員権の預託金とは?入会預託金・入会金との違いと仕組みを解説




ゴルフ会員権の預託金ってなに?
結局、いつかは返ってくるの?
ゴルフ会員権の預託金は、入会時にゴルフ場へ預けるお金。退会時に返還を請求できますが、返還を受けるための条件はゴルフ場ごとに異なります。
「預託金」「入会預託金」「入会金」と似た費用があり、それぞれの違いや返ってくるのかどうかが分かりにくいのは当然です。
この記事では、ゴルフ会員権の預託金について
- 入会預託金・入会金との違い
- 預託金の額面と売買価格の違い
- 預託金を返還請求するまでの流れ
をわかりやすく整理しています。
記事を読めば、預託金制度の仕組みがクリアになり「知らなかった」で損をしない判断ができますよ。
ゴルフ会員権の預託金とは?


預託金は、ゴルフ会員権の費用構造を理解するうえで最も基本となるお金です。
預託金の定義と、日本のゴルフ場で広く採用されている「預託金方式」の仕組みを解説します。
ゴルフ場に預ける「無利子の保証金」
預託金とは、ゴルフ場の会員になる際に運営会社へ預けるお金のことです。
預けたお金には利子がつきませんが、会員は預託金を預ける代わりに、次の2つを得ます。
- ゴルフ場の会員資格
(優先予約やメンバー料金でのプレー権) - 預託金の返還請求権
(退会時に預けたお金を返してもらう権利)
預託金の返還請求権には「据置期間(一般的に10〜20年)」が設定されており、この期間が経過した後に退会すれば、預託金の返還を請求できます。


つまり基本的に預託金は「戻ってくるお金」です。
据置期間中でも、市場で会員権ごと売却することができます。
預託金方式の仕組みと成り立ち
ゴルフ場側から見ると、預託金は無利子・無担保で多額の資金を調達できる手法です。集めた預託金はゴルフ場の建設資金や運営資金に充てれます。
言い換えれば、会員は優先プレー権を得る代わりに、ゴルフ場に無利子でお金を貸している構造です。
預託金制ゴルフ場が広まった背景には、集めた預託金には課税されないという税制上の優遇がありました。
(参考文献:ゴルフ会員権を巡る法人課税上の諸問題)
バブル期を中心に、多くのゴルフ場が高額な預託金を集めて新規コースを次々と開場したため、日本のゴルフ場の約7〜8割がこの預託金制を採用しています。
預託金制以外の形態もある
ゴルフ場の運営形態は、預託金制のほかに「株主制」「社団法人制」「プレー権制」があります。
「株主制」は運営会社の株式を保有する形態。
「社団法人制」は会員が社団法人の社員となる形態。
いずれも預託金制とは、お金の性質が異なるため、会員権の購入前に運用形態を確認しておきましょう。
「プレー権制」は入会金と年会費のみでプレーする権利だけを得る形態です。入会時に預け入れるお金が不要なため、その分初期費用が抑えられます。


プレー権制会員権も、第三者への売買も認められている場合が多く、デメリットは特にありません。
預託金・入会預託金・入会金の違いを整理


預託金に関する用語で最も混同されやすいのが、「預託金」「入会預託金」「入会金」の3つです。
それぞれ性質が異なり紛らわしいので、比較表で分かりやすく整理しました。
| 項目 | 預託金 | 入会預託金 | 入会金 |
| 性質 | 会員権に紐づく、ゴルフ場へ預けたお金の債権 | 新規募集で入会する際にゴルフ場に預けるお金 | ゴルフ場に支払う入会手数料 |
| 返還可否 | 据置期間経過後に返還 | 据置期間経過後に返還 | 返還されない |
| 発生時期 | 会員権取得時 (会員権証書に付随) | 新規入会・名義変更時 | 新規入会・名義変更時 |


預託金と入会預託金の違いはあまり意識しなくても大丈夫です。
「入会金」は完全に掛け捨てで、返ってきません。
入会預託金とは?新たに預ける預託金
入会預託金とは、ゴルフ場の新規会員募集などで入会する際に新たに預けるお金のことです。
まれに会員権証書に記載された預託金(額面)とは別に発生するケースもあります。
たとえば、証書の額面が500万円のゴルフ場で、入会時にさらに50万円の入会預託金を求められるといった形です。


入会預託金は預託金と同様、償還期間を経過した後に返還請求ができます。
入会金とは?ゴルフ場に支払う手数料
入会金は、ゴルフ場に入会する際に支払う手数料です。入会預託金と異なり、入会金は返還されません。
ゴルフ場の運営費に充てられるものであり、退会時に戻ってくるお金ではない点に注意が必要です。
入会金の金額はゴルフ場によって大きく異なり、数万円〜数百万円まで幅があります。会員権の購入費用だけでなく、入会金もトータルコストに含めて検討することが大切です。
「入会金」は、預託金よりも名義変更料に近い、手数料の性質があります。
預託金の額面とは?売買価格との違いを解説


預託金に関連して、もう一つ理解しておきたいのが「額面」という用語です。
額面の意味を知ると、会員権の価格構造がより明確になります。
額面は会員権証書に記載された預託金額
額面とは、会員権証書に記載されている預託金の金額のことです。
たとえば、証書に「預託金 1,000万円」と記載されていれば、その会員権の額面は1,000万円です。
退会時に返還請求できる金額の基準にもなります。
ただし、額面と会員権の市場での売買価格は異なります。
「額面が高い=いまでも高額な会員権」というわけではない点に注意が必要です。
額面と会員権の売買価格が異なる理由
会員権の売買価格は、市場の需給バランスによって変動します。人気のあるコースは売買価格が上がり、需要が少ないコースは下がります。
そのため、額面300万円の会員権でも、売買価格が数十万円というケースは珍しくありません。
逆に、額面よりも売買価格のほうが高い会員権も存在します。
購入を検討する際は、額面ではなく実際の売買価格と、取得にかかる費用(入会金・名義変更料など)を合わせたトータルコストで判断することが重要です。


額面1,000万円と聞くと高く感じますが、実際の売買価格は全然違うことがあります。
額面だけで判断すると実態を見誤るので注意が必要です。
ゴルフ会員権の預託金は返還される?償還条件と注意点


預託金の返還は、会員権を検討する方が最も気になるポイントの一つです。
基本的な返還の流れと、返還されないケース、そして入会預託金・入会金の返還について解説します。
預託金返還請求の基本的な流れ
預託金の返還請求は会員権証書に定められた据置期間(概ね10〜20年)が経過していることが前提です。
据置期間中は、原則として返還を請求できません。
据置期間が経過したのち、ゴルフ場を退会することを条件に、預託金の返還を請求できます。
退会届の提出後、ゴルフ場の規定に沿って返還手続きを行います。
会員権を市場で売買(名義変更)する場合は、預託金返還請求権も一緒に新しい会員へ移転します。つまり、会員権の売却によって預託金が直接返ってくるわけではない点に注意が必要です。


会員権の売却益に預託金の価値が含まれているということですね。
預託金が返還されないケースもある
預託金は「必ず返ってくるお金」ではありません。
以下のようなケースでは、返還されなかったり一部が減額されたりする可能性があります。
- ゴルフ場の経営悪化・倒産で返還不能
- 預託金の減額(償還額の切り下げ)
- 法的整理後にプレー権制会員権に移行
特にバブル期に高額な預託金を集めて建設されたゴルフ場の中には、経営悪化により預託金の返還が困難になっているケースがあります。
預託金返還の可否は、ゴルフ場個別の事情に大きく左右されます。
購入前にそのゴルフ場の経営状況や預託金の返還実績を確認しておくことが重要です。


会員権の購入前には、会員権業者にゴルフ場の経営状況を確認するなど、リサーチが大切です。
入会預託金・入会金は返還されるのか
入会預託金は、預託金と同様に一定期間経過後に会員を退会する場合、返還請求できるお金です。
「預託金」は新規募集で入会する際、「入会預託金」は市場で購入して入会する際にゴルフ場に預け入れるという違いがあります
一方、入会金(名義変更料)は原則として返還されません。
入会金はゴルフ場の運営に対して支払う手数料的な性質のため、退会しても戻ってこないのが通常です。
「入会預託金」と「入会金」を混同すると、返還に関する認識にズレが生じます。
入会時にどの名目でいくら支払うのか、そのうち返還対象はどれかを事前に確認しておくことが大切です。


入会金・名義変更料は払いっぱなしの手数料だと覚えましょう。
ゴルフ会員権の預託金はどのくらい?


預託金の金額はゴルフ場によってさまざまです。
ここでは、額面の一般的な傾向と購入時に預託金をどう捉えればよいかを整理します。
預託金はゴルフ場によって大きく異なる
預託金の額面は、ゴルフ場によって数十万〜数千万円と大きな幅があります。個人的な感覚としては、
- 名門コース:300万円〜1,000万円以上
- 中堅コース:数十万〜300万円
一般的には、名門コースや歴史のあるゴルフ場ほど額面が高い傾向にあります。ただし、預託金が高いからといって必ずしもコースの質が高いとは限りませんし、あなたに合うとも限りません。
ゴルフ会員権を選ぶ際には、預託金の多寡ではなく、利用目的に合っているかどうかを重視しましょう。
関連失敗しない!ゴルフ会員権の選び方
会員権の購入時に支払う預託金の考え方
会員権の購入ルートによって、預託金の扱いが異なります。
市場で中古会員権を購入する場合は、売買価格の中に預託金返還請求権が含まれています。
別途預託金を支払うのではなく、売買価格を支払うことで前の会員が持っていた預託金返還請求権を引き継ぐ形です。
ゴルフ場の新規募集で入会する場合は、額面どおりの入会預託金をゴルフ場に直接預けます。ほかに入会金が別途かかることもあります。
会員権の購入費用は「売買価格(または預託金額面)+入会金+入会預託金+仲介手数料+年会費」で構成されます。
預託金だけでなく、全体の費用感を把握してから判断することが重要です。
ゴルフ会員権の預託金に関するよくある質問


まとめ|預託金の仕組みを理解して納得のいく会員権を選ぼう


ゴルフ会員権の預託金は、入会時にゴルフ場へ預ける無利子の保証金です。
据置期間(10〜20年)を経過すれば返還請求ができる「戻ってくるお金」ですが、ゴルフ場の経営状況によっては返還されないリスクもあります。
- 預託金は据置期間経過後に返還請求できる
- 入会預託金も預託金と同じで返還される
- 入会金は手数料なので返還されない
- 額面だけで会員権の価値は判断できない
預託金の仕組みを理解しておくと、会員権の購入費用を正しく把握でき、入会後の返還条件についても冷静に判断できるようになります。
会員権の購入前には、預託金の返還実績やゴルフ場の経営状況を会員権業者に確認しておきましょう。











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